2015年8月3日

FFひむかの弦



宮崎の守山弓具店のみで製造・販売している弦、
以前から少し気になってたのでちょっと高いけど買ってみた。
弦1本(2,700円)にワックスと送料で3,540円、恐ろしい…
安い合成弦なら300円ほどだけど、それほどの価値があるのか。
まあ自分はグラス弓でも1,000円ちょっとの麻弦使うので、
3本分と考えると十分モトは取れると思うけど。

受注生産の完全オリジナルなので色を選べたりする。
弦を白、上輪を黄色、下輪を白、中仕掛けを灰色、
直心3、伸び寸18kg用に作ってもらった。
流派的に取り懸けを下からこき上げるため、
原糸保護の仕掛けを少し長めにしてもらった。

しかしまあこれが他の弦と違って軟らかくフニャフニャ、
折れる心配はないし、弦巻に巻かなくても束ねればOK?
実際使ってみても特に違和感もなく、使いやすい。
矢勢はもともといい方なのでそんなに違いは感じないけど。


FFひむかの弦に関してはネット上でいろいろ書かれてるけど、
実際買ってみて、使ってみて感じたことをまとめてみよう。

1. 弓が壊れる問題

この弦を使うと弓が折れた、壊れたという話。
買う前に評判を調べてるとところどころで見られたのだけど、
実際に使用者が壊れたと書いてるものは1つもなく、
伝聞、あるいは伝聞の伝聞みたいなのしかないように思う。
1件だけ「見た」というのはあるけど、弦が原因かは不明。
折れる時は弦に関係なく折れるし、言われるわりに事例が少なすぎる。

普通の弦より弾性が大きいので製造元は竹弓での使用を推奨してるぐらい。
ただし、アーチェリーではほとんど切れないことで使われる素材、
伸びきって硬くなったまま使うと悪影響はあるかもしれない。
状態を見て、切れる前に使用をやめる必要はあるだろう。

2. どれぐらい持つのか

自分は使い始めたところなのであくまで調べた感じだと、
アーチェリー用としては5,000射とか10,000射ぐらいはいけるもの。
学生の練習量でも1〜2年持ったという情報もあるので、
一般で週1ぐらいしか引かない自分だとどれだけ持つのやら。
ただ和弓の場合、関板に当たったりするし末弭・本弭の形状次第では
すぐに切れてしまったりもするらしいので、ギャンブルではある。
まあ高い麻弦でもそこは同じだけど…

3. こんな弦が許されるのか!

見た目からして特殊なので競技規則的にOKではあっても怒られそう。
FFひむかはファーストフライトという高密度ポリエチレン繊維、
原糸呼ばれる細い糸が何本も束ねられて出来てる弦。
でも弓道で使われる合成弦だってケブラーやザイロンという
元々はアーチェリーで使われてた合成繊維の転用なのだから問題ない。
心配なら審査でのみ使わなければいい程度の話。

4. 弦音がおかしい?

ビヨ〜ンとかバシッとかすごい音がする、との話を見かけたけど、
自分が使った感じでは全く従来の弦と同じの冴えた音、
手の内がゆるんだ時、角見が効いてない時には確かに
弦の高さが高い時のような音がしたので、技術不足のせいなんだろう。

5. 色がつく問題

弦の色が道着や弓についてしまうという話。
原糸やサービング(弦輪・中仕掛け)への着色が原因なので、
弦の色を着色のない白にしてもらえば問題はない。
弦輪も上下とも白にして貰おうかと思ったけど区別に困るので、
片方は弓の色に合わせておけば気にならない。

6. 弓の半回転問題

原糸に滑りのいいワックスが塗られているために、
座射で弓を立て、弓を半回転させる時にカケで触れてしまい、
取り懸け後に指が滑って暴発する可能性がある、という問題。
新品の状態で触ってみたけど、滑るほどワックスはついてない。
使ってるうち毛羽立った時にワックスを塗るらしいけど、
その時、カケで触れる部分に塗らなければいいだけのようだ。
どうしても気になるなら、第2関節辺りで触れればいい。

7. 新しいうちはよく伸びる

普通の弦でも新しいものは伸びやすいが、ひむかはもっと伸びる。
高めに張った状態で一晩置いておくと上関板にくっつくほど。
外すと少し縮む、また張って伸ばす、というのを2回ぐらいして、
巻藁で2射ほど引いたら安定した(最初から引いてもいいだろうが)
高さはぐるぐるねじって調節、自分は大体5回ねじるぐらい。
ねじったぶん、弓から外すと戻るわけじゃないのでそれほど苦じゃない。

8. 弦輪を自分で作らない問題

唯一この弦で批判されるべきはここだと思う。
弦輪が固定なので自分で結んで高さ調節ってことをしない。
作り方を忘れるとか、技術習得という点ではどうかと…
そういう精神論はまあ他の弦も時々使うことで解決される。
ただ、普通の弦輪は左右で多少力のかかりが違って、
例えば出木弓だと弦輪を裏返す、などの小技使うけど、
この弦は左右同じ、弓の成への影響はわずかにあるのかな?
もっとも合成弓だと買った最初の状態で固定だし、
竹弓は日常的に矯正器使うからあんまり関係ないのかな?


全体的に懸念してた部分は問題ではなく、
使い心地も使い勝手も結構いい弦なんじゃないかと思った。
あとは値段相応に切れずに持ってくれれば、というところ。

いろいろ調べてるとアーチェリーのストリング(弦)の自作法も出てきて、
ものとしては全く同じものを弓道に転用しただけっぽい。
自分の弓に合う弦輪の大きさ、弦の長ささえ分かってしまえば
簡単な治具使って自分で作ってしまうことも可能だけど、
和弓は長いので置いとくだけで邪魔な大きさの治具が必要だし、
ファーストフライト原糸は1巻き買うと5,000円近くするので、
自作の方で元を取ろうとすると果たして何年かかるのやら(^^;

やめとこう。

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